林美蘭(miranartworks)です。 チョンチョンピチョン
1,キムとの会話
キム 「どうやって立ち上げたらいいんですかね」
私 「ベビーステップで今できる最小のこと、インスタアカウント立ち上げて人を集めてみる?」
こんな会話を昨日した。相手はキム、フリーランスのイラストレーター兼留学生だ。彼女は日本でこれから根を下ろす気持ちがあり、女性アーティストの集いを探したが見つからなかっとのこと。
そう、女性アーティストのためのコミュニティは、なかなかないし、でも私もずっと欲しいと思いっているコミュニティだ。
他の国を見ると、アメリカではfor woman artistやfor womanのためのart classがあったりする。あるいはキムはイギリスのアニメ業界の女性たちの集いアカウントも紹介してくれたりした。
日本で全くないかというとそうではなく、絵画で言うと女流画家協会もある。
でもそれってちょっと違うんだよね、求めているものと。
男性の集いというのは成立している。敢えて「男性」とはつけていないんだけども結果的にメンバー構成が男性だけもしくは90%近く男性というコミュニティってすでにいくつもいくつもある。
また、敢えて女流とつけるのはいかがなものなの?男女で分けてほしくないと言う議論もすでにある。(女優俳優ではなく俳優で統一したり看護婦を看護士と呼ぶ流れと同じ)
それと真反対の要求なんだけど、女性のアーティストの集いも欲しいのよ!やっぱりどんな取り組みしているのかとか自分の直面する、女性側面の課題とかをみんなで共有したり話せる場が欲しいのよ!
2,障がい者ミュージアム「ギフテッドアート美術館MOGA」のこと
そんな会話を、一般社団法人むすびが運営する障がい者アートミュージアム「ギフテッドアート美術館MOGA」にて交わしました。
ここは豊島区の空き家利活用事業例の第一号として始まった美術館。2024年11月27日に南長崎4-12-20にオープンした。
◉豊島区の空き家利活用事業として知りたい方はこちらをどうぞ↓
https://www.city.toshima.lg.jp/013/kuse/koho/hodo/r0611/2411220923.html
自分はこの美術館オープンのためのクラウドファンディングを応援したこともあり行ってみたかったんだけど、佐藤千尋さんが関わっているということでお願いして、織田博子さん、そして留学生キムとの4名で行ってきたという次第。
美術館の取り組みはユニークだったなあ。
まず、1番感心したのは、美術館がありきではなくて、障がい者たちのアート作品を公募で募集するコンテストを開催してきていた、という成り立ち。一般社団法人むすびでは2020年から全国の障がい者たちの作品をデータ応募で開催している。
https://and-yumelabo.com/art_contest/
応募された作品から選ばれた入賞作品はグッズ化や販売用に展開されて制作者への還元を目指されているんだって。実際、美術館にはそれらの作品が鑑賞と販売を兼ねて飾られていた。魅力的でそれぞれの世界観に惹き込まれてしまう。
また、美術館の運営としてカフェを併設なので、鑑賞者がリラックスして鑑賞もできるし、ただお茶したい人たちも気軽に利用できるよね。
カフェメニューとしてはオリジナルスイーツ「イケぶくろーる」や小島家の紅茶などがおすすめ。
ビールを作る際に廃棄される酵母の残り使ったクッキー「ばくばくクッキー」も美味しかったなー。(2枚入り500円)
3,さて、これらが私にとってどんな意味があるのかというと。
今の自分たちの取り組みを何某かの法人化して活動進めたいなーと思っているのよ。そのためにスペースと運営の関係の一例として参考にしたい。(法人化の方向もいくつかあるけれども)
・長期的にはアーティストインレジデンスを八千代市で立ち上げたいとずーっと思っている。アートを基軸とした国際的なサイズでの人の交流が図りたいのよ。(敢えて国際交流と大きな言葉にしなくてもすでに私たちは交流しているんだけども)
・意義を明確にしたい。意外とこれも大きな理由かも。そうすることで応援したいと思ってくれる人たちとより協力やつながりを深めさせて欲しい。
・自分たちが運営するアーティストの拠点作り。結局何処かをお借りしているとそれは人都合で状況が変わってしまう。より長期的に安定した運営と自分たちの作品を気兼ねなく発表していける場ってやはり大切かなー。
ここまで書いたけどこれもまだまだ脳内のお話。でもMogaの代表大石さんとの交流の機会はとっても参考になりました。
4,最後にカテゴライズの話。
「障がい者」「女性」など敢えてカテゴライズすることにはいろんな意見が出ると思う。私自身も色々思う。
必要ないという意見ももちろん出るだろうし、敢えて打ち出す場合もある。
結局、どの角度でそれらが必要とされるのかによって変わる話なんだよね。
そして大切なのはあなたが他人を枠をづけするのは10回くらい躊躇した方がいいというお話。
例えば「女性」アーティストの集いについて、あなたは女でしょ、というのは違うよね?相手はノンバイナリーかもしれない、トランス男性かもしれない、そもそも女性枠に入りたくないかも。
でも、私は女性であるという自認があり、他の、自認していてそれをアイデンティティとして大切に思う人と繋がっていきたいと思うなら女性アーティストのための集いを呼びかけるのは意義がある、と思っているんだ。
Mogaの美術館の意義、行ってみて大切なあり方だなと思えました。気になった方はぜひ気軽にお出かけしてみて。素敵な作品と素敵な運営の皆さんに出会えるよ!
*長く読んでくれてありがとう。コメントや意見はメールでも気軽に残してくれると嬉しいな。 sac@gollista.jp