3週連続講座の2回目が2021年10月23日ありました。
今回もまずは3つのルールから。
①安全・・・ここは自分の考えや行動を好きに出せる場(人は傷つけない)
②ユニーク・・・あなたの個性がユニーク、隣と同じということはない。それを追求すること
③みとめる・・・他の人もあなたと同じようにユニークでありそれを認めよう。ここは技術の場ではなくユニークを出す場なので教えることはしないでおこう。
この3ルール。生徒さん達が人の反応を恐れず表現をしてほしいために毎回確認することにしています。
さて、今回のテーマは「オリジナルの地域キャラで遊んでみよう」でした。
まずはオリジナルキャラクターを作る楽しみってなんだろう?
「自分の分身が動いて遊ぶ」って単純に楽しいよね?
まして好きな能力性格を詰め込むんだもん!
そしてそのキャラが動く世界を自分で広げていける、これで楽しくないわけないですよね?
というところからスタート。
一方で、キャラクターの使い方としては
自分自身は自分が生みだした落花生キャラクター #ぴーちゃん を
コミュニケーションツールとして動かしてきた、というお話しをしました。
自分の世界を展開する使い方だけではなく、
例えば地域のお店にお邪魔して描きTwitterにあげることで
市の人たちがこんなお店があったのか、と知るなど
交流のための動かし方もあるんだよ、というお話しでした。
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ワークショップは今回、12名の生徒がそれぞれのオリジナルキャラクター作りにチャレンジしました。
生徒さんによっては、すでにスケッチブックいっぱいに、日頃から描いているキャラクター達から選ぶ生徒がいたり、あるいは、これまでやったことがないけど、面白そうだからやってみたかった、という生徒さんもいたり経験値は様々です。
制作のステップとしてはどんなキャラか、性格や持ち物等コンセプト的なものを文章で書き出してもらいました。キャラクター作る際は一度考えを整理するとスムーズに描く工程に入ってけます。
・実際に生徒達が制作に入ると、それぞれに迷いが出てきます。
例えば「見た目は怖いけど中身は優しいんだということを表す表情ってどうしたらいいですか?」という質問がありました。
この際にはどちらの性格が優先するのかを見直してもらいます。怖い見た目が優先するのであれば、表情は怖くして持ち物や行動を優しさが伝わるものにしてはどうだろうか、と提案してみました。結果、この生徒さんは、怖い顔の恐竜が花に水をやっているというキャラクターを描きました。
・あるいは、「目の色をピンクにしたい、しかし薄いのがいいか濃いのがいいのか迷っている」という生徒がいました。
クールで優しい性格のキャラだそうですが、薄いピンクは幼い、可愛い印象が強くなります。濃いピンクは大人びた印象が強くなります。そのキャラはどんな性格なのかもう一度見直してもらいました。結果としては彼女は優しいという部分を削りクールさを強調する方向に整えていました。
このように、最初にキャラクターの性格の作り込みをしておくと、絵にする際の取捨選択の基準にできるのです。
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40分程度の制作時間では
完成にたどり着けない生徒さんもいましたが、ひとまずは額に入れて、机の上に立ててもらいました。
お互いにそれぞれのキャラを見てまわって貰うと「わー、かわいい」とか「うわ、すごい」とかそれぞれのキャラに対して感想が漏れます。
その後に自分がどんなキャラを制作したかを各自紹介してもらいました。
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12名それぞれの世界観とともに、ユニークなキャラクターを見せてくれました。
何より生徒達が制作が楽しそうだった、と、講座後に学校の先生方から言われました。
自分の世界を描く、創るということはとても楽しいことですよね。
講座の終わりのメッセージとしては
それぞれの好きや嫌いをこの先もっと探って欲しい、と伝えました。そうすることで自分の世界は深まります。
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講座後に何名かの生徒さん達が質問にきました。
その中で、私は美大や美術専門学校を出ているのか?という質問を受けました。 自分は2浪したが結局進学できず、それ以降バイトしながら自分で描いてきたことを伝えました。 その生徒さんは一般大学に進学するが、自分の好きなアート系の道に行けるだろうか?ということを知りたくて、私の答えは励ましになったようでした。 好きなことはやめなければいつかたどり着く、何より「やめない」ことが大切だと答えましたが、本当にその方のやりたい将来のためにやめないで欲しいなあ、と願います。
今回2名の生徒さんからフィードバックがありました。うちのお一人は、上に書いた進路のお話をした方かな?と思います。 励ましになったのかなあ。
"とても楽しく活動できてよかったです。
自分の作品ばかりでなく、講座を受けた人たちの作品を見ることができて、新しいアイデアを得るきっかけにもなりました。特に、この講座を受ける人は少なからずアートを好きな人なので、みんな絵が上手で、私も見習わねばと思いました。他の上手い受講者に比べれば私の作品は全然でしょうが、自分ではかわいいゆるきゃら的なキャラを作れたと思うので満足です。
次回の講座は部活の関係で参加できず残念ですが、この2回の講座は楽しく取り組むことができて、受けてよかったと思います。"
"自分が好きなものを周りに人がいる中で表現するのは勇気がいることだと思ってたけど、お互いに自分たちの個性を認めあって共有できたことが嬉しかった。
自分の将来の夢の相談を講師の方にした時に真剣に聞いて的確なアドバイスをくれたので、考え方も変えるが出来てよかった。"