私のアートの旅 

のアートの旅は、中学生の時に父から贈られた油彩道具から始まりました。 描くことが好きだった 人の造形的な美しさを追うことから始まり、内面のさまざまな葛藤を観察し、色に託して描いてきました。

そのアート観は2009年インドへ旅したことで大きく変わりました。それまでアートは「個の表現」であると捉えていましたが、アートは「共同体」に関わるものでもあるという側面を経験しました。 

国後、その意義を模索していた最中に2011年3月11日を迎えました。原発の稼働をめぐり、フクシマという単語が鋭く政治化した2013年「言葉では断絶がおきている、アートで言葉を越えてほしい。」というお話をNGO団体の方にいただきました。

その一言で、2014年初めてのアートプロジェクト「フクシマプロジェクト」を開催。以来、ときには言葉でないゆえの歯痒さも覚えつつも、共同体とともにあるアートのあり方を模索しています。 2017年まで計2回開催したフクシマプロジェクトは、カナダ・バンクーバーでの招待展示の経験をさせてもらいました。国を越えての繋がを、以来継続しています。

「フクシマプロジェクト」を追求する中で、私は、福島という地に、ひいては日本の社会に潜在的にあった男尊女卑の課題があることを知る機会がありました。それをきっかけとして私の個人の制作テーマは、女性である作家の視点で見出す美の探求に変化しています。西洋の美術史はヘテロセクシュアルの男性視点からの美の追求の歴史でした。

私はそこから舟を漕ぎ出して自分の見出す美を探す旅に出ています。

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