
「Pepper LaBeija I 」 (1948-2003)
Oil on Canvas/727mm ×530mm(額込みサイズ:877mmx680mm)
PepperLaBeija1970年以降のNYで活動した*ドラァグ(女装)・クィーン。
当時のアメリカは黒人への差別と格差がはっきりとある時代でした。
ゲイへの偏見も強く、「黒人でゲイ」であることは「二重の苦労」を負うことでした。
彼らの多くは家族から孤立し仲間同士で集い、血族ではない人間同士で家族となる「ハウス」というコミュニティを築いてきました。
LaBeija は20年以上もハウスのマザーとして活動したことでも知られています。またドラァッグ(女装)には「軍人」や「成功したビジネスマン」「大学生」など、実際は当時の黒人のゲイがアメリカ社会ではなることが難しい存在も含まれていました。
ドラァッグでカテゴリーの人物像になりきることは世間には表立って出せない彼らの自己表現であるとともに、彼らを認めない社会への、最大の抗議行動でもあったと思います。


