Title :オンマ 엄마
Material : キャンバスに油彩
Size : 65.2×53.0 cm
今朝仕上がりました
私の母は2世で朝高で教師をしたのち、生命保険会社に勤めた、デキる人でした
祖父母の家に行くと、学生の頃の写真の中で、踊りの中心にいる母が飾られていたのをよく覚えています
彼女の衣装ダンスを開けることは幼い頃の楽しみです
ヒダの多いスカートや色鮮やかな肩の張ったスーツ、
金の留め金の黒革のベルトやフランス土産の赤いイヤリングなどなど
一つ一つを触り、私の将来の大人の女性像は彼女で出来上がっていました
彼女が65歳を過ぎたあたりでしょうか
写真を撮るとため息をつくようになりました
「もう歳ね。仕方ない」
そんな一言を必ず添えて
「年齢には見えないよ、綺麗だよ。」
そんなふうに自分は返します
2020年の7月に母を誘って喫茶店へ出かけました
コロナの最中ですが、二人で近況をお喋りして時間を過ごしました
ふと、目をあげると母のベストショット!
「そのまま動かないで!」と声をかけ
慌てて写真を撮りました
しかし、写真ではどうしてもあの綺麗さが出せないのですよね
それは私の中の記憶のフィルターがあって、それゆえの美しさなのかもしれません
だから描いたのかもしれません